一度は耳にしたことがある『プラセンタ』ですが、正直どのような成分が含まれているのか、どのような効果に期待できるかご存知でしょうか?
女性の皆さんなら、一度はプラセンタ配合の化粧品や美容商品を使用したり、薬局で見たりしたことがあるのではないでしょうか。
最近では、女性の『美白ブーム』によって、プラセンタが急激に認知されだし、その効果にリピートする方も多くおり、美容商品の人気成分として取り上げられています。
そこで今回は『今更聞けない、プラセンタって何?』についてご紹介していきます。
プラセンタとは?

プラセンタは『胎盤』のことを指します。
胎盤は、人間だけではなく牛や馬・豚などの哺乳類が妊娠期に構成される臓器のことです。
あまりイメージが湧きにくいかもしれませんが、お腹の赤ちゃんに母体であるお母さんの栄養素や血液を届けたり、赤ちゃんから出る老廃物を母体に戻すという役割があります。
人間の場合では、赤ちゃんの出産とともに胎盤は取り出されますので、お医者さんや妊娠に立ち会ったことがある人は見たことがあると思います。

それに対して、動物の牛や馬・豚も、出産時に胎盤も一緒に出ますが、その場で胎盤を食べてしまいます。
動物は本能的に胎盤を食べてしまいますが、研究データによると、胎盤には出産で低下した体力の回復や母体のホルモン分泌を促し、母乳の出をよくする効果があるとされています。
その動物が得ていた効果を人間にも活かせられないかと研究が進み、動物の胎盤から抽出された成分を含有する医薬品やサプリメントとして販売されることになりました。
この効能が美容業界だけでなく、幅広い分野でも注目を集めるようになりので、プラセンタの効果や種類について紹介していきます。
プラセンタの種類はいろいろ?

【プロセンタの種類とは?】
- 動物性プラセンタ (豚・馬・羊・牛)
- 植物性プラセンタ (メロン・トウモロコシ)
- 海洋性プラセンタ (スジコ・イクラ)
豚プラセンタ

プラセンタには様々な種類がありますが、化粧品やエキスとして多く流通しているのが豚由来のプラセンタです。
豚は年に2回出産し、一度に10頭前後の子どもを産むため、大量の胎盤を摂取することが可能なため安定的に供給が可能になりますので、比較的安価に入手することができます。
しかし豚は病気になりやすく、胎盤にもウイルスや病原菌は移転してしまいます。しかし流通するプラセンタエキスには日本の厳しい基準で管理していますので、気にすることはないかもしれません。
馬プラセンタ

豚に次いでポピュラーと言われるのが馬のプラセンタで、栄養素が豊富に含まれており、豚よりも300倍のアミノ酸が含まれているのが特徴です。
馬の胎盤が使用されるのは、血統書がついているサラブレットの胎盤が使用されることが多く、一頭一頭管理が行き届いていますので栄養素や品質管理もされています。
年に一度しか出産しませんので、流通量は豚と比べて少ないですが、その栄養素・貴重さから高値で取引されている重要な成分となっています。
羊プラセンタ

羊の胎盤は日本ではあまり流通しておらず、ヨーロッパや北米で羊のプラセンタが人気を博しています。
アメリカの女優グレース・ケリーや喜劇王の異名を持つチャップリンも通っていたスイスの最高級クリニックでは、黒い羊の胎盤の点滴が使用されていた話があります。
人間の胎盤と羊の胎盤の栄養素であるアミノ酸組織の構造がかなり似ており、人間に摂取した際に自然に吸収されやすく、副作用が出にくいというのが特徴です。
また羊も馬と同様に病気に罹りにくい動物ですので、胎盤の品質も安全性が高いです。
植物性プラセンタ

植物には哺乳類のように赤ちゃんを育てる胎盤はありませんが、種子を包んでいる胎座というところにプラセンタと同様な働きがあるとされています。
分かりやすい植物で言うと、メロンを割ると真ん中にタネが密集しており、その周りはジュクジュクしているところが胎座と言われています。
メロンが代表的な植物性プラセンタとして摘出エキスが取られますが、その他にもアロエやトウモロコシ・大豆が一般的です。
動物性プラセンタと同様に、摘出されるエキスにはアミノ酸・ビタミン・ミネラルを豊富に含んでいます。
しかし細胞を活性化させるGF(グロースファクター)は含まれていませんので、厳密には純プラセンタとは呼ばれず、植物性プラセンタと呼ばれたりします。
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海洋性プラセンタ

海洋性プラセンタも、動物性の胎盤と構造は異なりますが、植物性プラセンタと同様に、魚類の卵を包んでいる卵巣膜がその役割を担っている部分になります。
分かりやすく解説すると、日本でもよく食べられているシャケの卵であるスジコやいくらなどを包んでいるところが卵巣であり胎座に当たります。
海洋性プラセンタにはアミノ酸の他に、コラーゲンやヒアルロン酸が含まれていますので、人間に与える健康的な栄養素として重宝されています。
しかし植物性プラセンタと同様に、細胞成長因子(グロースファクター)を含んでいませんので、継続したアンチエイジング作用は低いとされています。
プラセンタの成分と栄養素とは?

プラセンタの成分は?
【プラセンタに含まれる成分とは?】
- アミノ酸
- ビタミン類
- ミネラル類
- 活性ペプチド
- 酵素
胎盤には赤ちゃんを育てる役割を担っているため、人間の成長に必要な栄養素がすべて詰まっていると言っても過言ではないほど豊富な成分を含んでいます。
その成分の内容はアミノ酸・たんぱく質・糖質・核酸・酵素・活性ペプチド・ミネラル類・ビタミン類など人間の体を構成する重要な成分が勢揃いしています。
その栄養素の中でもプラセンタに多く含まれているのはアミノ酸で、プラセンタには10種類以上のアミノ酸が含まれています。
またミネラル類やビタミン類は、人間の五大栄養素に含まれるほど人間の体を構成するのに重要な役割を果たしています。
ミネラルやビタミンの働きについてはこちらに詳しく書いてありますので、チェックしてみましょう!
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プラセンタの効果とは?
【プラセンタの効果とは?】
- 更年期障害を緩和する効果
- シワやたるみなど美肌効果
- 免疫力など基礎代謝を向上させる効果
- 血行促進する効果
- 自律神経系を整える効果
- 肝機能の増強する効果
元々プラセンタは、肝臓の働きを良くする薬として使われていましたが、細胞を活性化する効果(エイジング効果)が非常に高いとされ、美容に使われる場面が多くなりました。

プラセンタには豊富な栄養素+GF(グロースファクター)と呼ばれる成長因子が含まれているので、細胞を活性化させて、新しい細胞を作り出す新陳代謝を高めますので、お肌にとても効果的です。
また活性ペプチドが体内から代謝を活発化させる役割があり、酵素も代謝をサポートします。
酵素について詳しくは下のリンクに書いてありますので、お肌に効く作用などチェックしてみましょう!
唐突ですが、皆さんは酵素がダイエットに効くということはご存知でしょうか? 最近では『酵素ダイエット』としてブームになって…
プラセンタの摂取の仕方は?

【プラセンタの摂取の仕方は?】
- スキンケア商品
- サプリメント
- 注射
プラセンタのエキスは、美容液からサプリメントまで使用方法も多岐にわたります。
体内のホルモンバランスを整えることを目的とされる方はサプリメントなどの錠剤タイプやドリンタイプが効果的ですし、美肌を求めている方にはプラセンタ美容液を肌へ添付するのがおすすめです。
ドリンクタイプのものは吸収が早く、即効性に優れていますがやや費用が高いことが多いです。そのため、普段はサプリメントを利用し特別な日や疲れを出したくない日の前日に摂取するのが良いと言われています。
美容液の形状は化粧水のような水っぽいものからジェル状やクリーム状のものまで様々です。また、プラセンタの含有量も異なりますし、使う順番や使用量も製品によって異なります。
医療機関であればプラセンタを皮下注射や点滴として直接体内に摂取する方法もあります。いつまでも若々しくありたいと考える女性から高い支持を集めています。
プラセンタを活用する場合は、目的に合った用途と製品を選んで説明書や注意事項をしっかりと確認することが大切です。